
筋トレは少し空腹感のある食事前か、少し満腹感のある食事後か、効果的な筋トレと食事の関係について3つのポイントを紹介します。
どちらが効果が高いのか気になるところですが、この記事では両方のメリット、デメリットを明らかにして説明していきます。
筋トレを食事前に行うメリット・デメリット
筋トレを食事前、つまり多少なりとも空腹な状態で行った場合、その効果としてのメリットと同時にデメリットもあります。
筋トレを食事前に行うメリット
筋トレを食事前に行った場合の効果(メリット)は主に次の2点です。
筋トレのエネルギーとして脂肪が使われる割合が高くなる
空腹時は糖分の血中濃度(血糖値)が低くなってきているので筋トレのエネルギーとなる血中のグリコーゲンが不足しがちで、貯蔵されている脂肪がエネルギー源として使われる割合が多くなります。
主に脂肪燃焼のために筋トレを行っているなら好都合です。
筋トレ後に食事をすれば栄養が筋肉に届きやすい
筋肉が疲労した状態で食事の栄養を摂取することになりますので、栄養は普段よりも筋肉に届く割合が多くなり筋肉修復の効果が高くなります。
代わりに脂肪として貯蔵される割合が減るので脂肪を増やしたくない人にはありがたいです。
筋トレを食事前に行うデメリット
一方、血糖値が低くエネルギー不足、集中力不足の状態で筋トレを行うため、デメリットとなる点もあります。
- 大きな筋肉を使ったり高い負荷をかけるトレーニングが十分に行えなくなる。
- 集中力が落ちて全体的に筋トレの質・効果が低くなる。
- 立ちくらみ、めまい、貧血などが起きる危険もある。
あまり空腹な状態で筋トレを行っても効果が少ないうえに危険もあるので注意が必要です。
筋トレを食事後に行うメリット・デメリット
一方、筋トレを食事後のある程度満腹感のある状態で行った場合のメリット、デメリットも整理しておきます。
筋トレを食事後に行うメリット
筋トレを食事後に行った場合のメリットは、食事前に行う際のデメリットの裏返しになります。
次の3点です。
- 大きな筋肉を使ったり高い負荷をかけるトレーニングができる。
- 糖分の血中濃度が必要十分にあるので、集中力が続き、筋トレの質・効果が高くなる。
- 立ちくらみ、めまい、貧血などが起きる危険が少ない。
筋トレを食事後に行うデメリット
食後すぐの満腹状態での筋トレには以下のようなデメリットもあります。
- 本来は食べ物の消化に多く使われるエネルギーを筋トレに使ってしまうため消化不良を起こしやすい
- 内臓に負担がかかり、お腹が痛くなるなど体調不良を起こしやすい
- 特に消化吸収の早い炭水化物系の食べ物を、まともに一食分程度の量を直前に摂取すると、インスリンの分泌により血糖値が下がって筋トレの効果が下がる。
筋トレに最も効果的な食事のタイミングは?
では、筋トレに最も効果的な食事のタイミングは、いつなのでしょうか?
基本的な考え方としては、
- 筋トレ前は、空腹にならない程度に軽く食事をとり、
- 筋トレ後は、筋肉の修復のために十分な栄養を摂取する
ということになります。
筋トレは食後なら何時間あけたらイイ?
食事がバナナ1本とか、おにぎり1個程度であれば、とくに時間をあける必要はありません。
しかし通常の食事であれば、腹痛や消化不良を防ぐためにも最低でも1時間、できれば2時間あけるようにします。
なお空腹の状態で筋トレを行うと低血糖になり集中力低下や立ちくらみや貧血などの危険がありますので、空腹状態での筋トレは絶対に避けましょう。
筋トレだけじゃなく食事にも気をつけよう
筋トレのためには、食事のタイミングだけではなく、食事そのものの内容にも気を付けましょう。
筋トレの前の食事は多め?少なめ?
筋トレ前の食事は多めがいいのか、少なめがいいのか気にされている人も多いですが、筋トレの2時間ぐらい前までに摂るのであれば通常通りの食事で構いません。
筋トレの直前に空腹を軽減するために食べるのであれば、エネルギー源になり消化吸収のよい炭水化物系の食べ物を少量摂るようにします。
代表的な食べ物は、おにぎり、バナナです。
おにぎり、バナナの良いところ
- 炭水化物の食べ物はは、筋トレの主なエネルギー源の糖を効率よく吸収するのに最適
- コンビニなどで簡単に入手できる
- 手間をかけずにすぐに食べられる
特にバナナは
- ブドウ糖、果糖などエネルギーの補給に役立つ糖質が多く含まれている
- 消化吸収の効率がとてもよく、筋トレの30分程度前に摂取しても十分にエネルギー源となる
筋トレしたらタンパク質を摂取
筋トレ前の軽い食事は主にエネルギー源が目的でしたが、筋トレ後の食事は筋肉の修復、増強のサポートが主目的となります。
筋トレによって傷ついた筋肉が修復、さらには増強を始めますので、そのタイミングで必要な栄養素は、十分な量のタンパク質です。
代表的なタンパク質食材である肉や魚介類を摂ると効果的です。
またエネルギーを消費した状態ですので、炭水化物も忘れずに摂っておきましょう。
必要ならプロテインなども
ある程度しっかりと筋肉をつけたいなら、良質なタンパク質である「プロテイン」も活用するとよいです。
消化吸収の早いソイプロテイン(豆類系)、ホエイプロテイン(乳類系)を炭水化物と併せて筋トレ後に摂取すると効果的です。
糖質制限制限中のオススメの食事は?
糖質制限中でも糖質以外の必要な栄養が不足しないよう、食事の量を極端に減らすことはせず、1日3食しっかりと食べるようにします。
その上で食材に気を配ってください。
多く食べてほしいのはタンパク質の食材です。
糖質を制限すると身体の中では筋肉を分解して糖質を作りだそうとします。
筋肉が減り基礎代謝も落ちてしまうことになりますので、タンパク質が含まれる食材を多く食べることは大事です。
代表的な食材は肉類、魚介類ですが、糖質の少ないものを選びます。
具体的には、肉類であれば、鶏肉の皮をはがした胸肉またはササミ(ささ身)、牛肉や豚肉の肩ロース、ウィンナーソーセージ、ロースハムなどです。
魚介類であれば、アジ、芝エビ、しらす、ウナギなどです。
早朝に筋トレする場合の食事は?
食事から筋トレまでにあまり時間をとれない早朝は、消化のよいタンパク質と炭水化物の軽い食事にします。
上にも書きました、おにぎり、バナナのほかにも、ヨーグルト、その他のフルーツ、あるいはプロテインなどが適していますので、自分に合ったものを選んで摂るようにようにします。
逆に脂っこいものなど消化の悪い食材は控えるようにします。
まとめ 筋トレと食事の関係 3つのポイント
ここまで筋トレと食事の関係について書いてきましたが、まとめると以下の3つのポイントに集約されます。
ポイント1
筋トレ前に食事をする場合は、食後2時間程度あけてから筋トレを行う
ポイント2
筋トレ直前は、必要であれば空腹にならない程度に、バナナ、おにぎりなど少量の炭水化物食材を摂る
ポイント3
筋トレ後は、筋肉の修復、増強のためにタンパク質、炭水化物を十分に摂る
これらのことを考慮して、安全に効果的な筋トレに励んでください。
なおダイエットも意識した食事を考えたいなら下の記事も一読ください。
⇒ ダイエットは運動後の食事が決め手! 摂るべき4つの栄養素
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