膝の痛みが外側に起こる場合に考えられる疾患とは?

膝の痛みが外側に起こるのは何故でしょうか?

スポーツをしている最中、もしくはスポーツをした後に、なんとなく膝に張りを感じたり、違和感があったりしているなと感じているうちに、少しずつ外側に痛みが生じ、脚を動かすのも辛い状態になることがあります。

この場合にはどのような疾患が考えられるのでしょうか?治療方法などをご説明いたします。

膝の痛みが外側に起こるのは何故?

スポーツをした時に感じる膝の違和感や張り

はじめは膝の外側が張っているような感じがしたり、なんとなく違和感があるように感じます。

この状態を放置したままにしておくと、少しずつ痛みが出てきて、走るのが難しくなったり、階段の上り下りに支障が出てしまうことがあります。

ランナー膝、正式な名称を腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)と呼ばれるスポーツ障害のひとつです。

ランニング愛好家、なかでも長距離を走る方に特に多いといわれていますが、テニスなど膝に負担がかかるスポーツを行っている人にも良く見られます。

スポーツ障害とは何?

スポーツ障害とは、長い間、特定の部位に通常より強い負荷が加わわり続けるオーバーユースによって発生します。

通常の状態ですと、運動によって壊れた細胞組織はどんどん新しい細胞組織が作られ、より強くなっていきます。

しかし、負荷をかけすぎてしまうと、修復が追いつかなくなってしまい、細胞組織が壊れたままになることがあります。

この状態が続くと、筋肉にコリや腫れが起こり痛みが出たり、じん帯などが損傷したり、疲労骨折などが起こるのです。

腸脛靭帯炎の痛みの特徴

腸脛靭帯炎とは、腸脛靭帯と、腿の大きな骨である大腿骨の先端部分が、過度に動かされることによって、こすれて炎症となってしまった状態を指します。

腸脛靭帯炎ならではの特徴として、安静にしていれば痛みが出ず、動かしている時のみ痛みが出ることにあります。

軽い場合では10日程度で炎症が治まります。

しかし、ランニングやトレーニング中に違和感に気が付いて、おかしいな?と思っていても、じっとしていれば痛まないので、完治したと勘違いしてまた動かしてしまい、悪化して慢性化してしまうこともあります。

腸脛靭帯炎の治療方法

腸脛靭帯炎に対して行われる主な治療方法は、安静の他、炎症がある部位を冷やす、ストレッチ、注射、電気や超音波の物理療法など、外部から炎症を抑える方法と、消炎鎮痛作用がある内服薬を飲むことが挙げられます。

走るフォームであったり、履いているシューズに何らかの問題が潜んでいる可能性もありますので、原因を取り除くことも行われます。

また、スポーツ障を専門としているクリニックでは、シューズの中敷きによって、走り方を改善するインソール療法も行われています。

まとめ

腸脛靭帯炎を起こさないためにも、運動をする前と後には、ストレッチを行って、筋肉を充分にほぐし、できるだけ負担をかけないようにします。

また、クールダウンを行うことも予防のためにとても重要です。

サポーターやテーピングを利用することで、悪化を防ぐことも可能ですので、早めに対処を行いましょう。

なお関連して足首の痛みについては下の記事を参考にしてください。

⇒ 足首の痛みが「内側」にある時の原因と対処法まとめ!

⇒ 足首の痛みが「外側」にある時の原因と対処法まとめ!

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