
夏になると急増する熱中症。
熱中症になると、めまいや吐き気の他、頭痛の症状が出ることもあります。
頭痛と言えば、ついつい風邪と思ってしまいがちですよね。
でも、頭が痛いから風邪だと思っていたのに、実は熱中症だったという「隠れ熱中症」が増えているのも事実。
頭痛薬を飲むと症状が緩和する風邪とは違って、熱中症による頭痛に薬は禁物。
症状を緩和するどころか、悪化させてしまうこともあります。
うっかり頭痛薬を飲んでしまわないために、熱中症による頭痛の症状をきちんと知っておきたいところ。
そこで、今回は熱中症による頭痛の症状と、知っておくと便利な応急処置の仕方を併せて紹介します。
要チェック!熱中症による頭痛の症状
風邪による頭痛と同様、熱中症による頭痛にも原因があります。
熱中症になると、身体に熱がこもって体温が上がり、脱水症状に陥ってしまいます。
この熱や脱水により、血液中に増えてしまうのが炎症物質。
この炎症物質は、身体が出している危険信号でもあるのですが、これこそが頭痛の原因となる物質なのです。
熱中症によって起こる頭痛の原因は、熱と脱水なので、身体を冷やして水分を補給することが一番の治療になります。
頭痛の症状が出ると、風邪だと思って飲んでしまいがちなのが頭痛薬。
でも、強い熱中症で低血圧になってしまっている時に頭痛薬を飲むと、さらに血圧を下げてしまうことになり危険です。
では、どのようにして風邪による頭痛と熱中症による頭痛を見分ければいいのでしょうか?
そのポイントは1つ。
熱中症による頭痛では、「鼻水が出たり喉が痛くなったりすることがない」ということです。
頭痛の症状があって、鼻水が出たり喉が痛んだりすることがなければ、熱中症を疑ってみましょう。
知っておこう!熱中症に効果的な応急処置
熱中症は、その症状の深刻度を3段階にして表しています。
まず1番軽度な「1度」では、めまいや立ちくらみ、吐き気、大量の発汗や筋肉の硬直(こむら返り)などが起きるとされています。
それが少し悪化した「2度」になると、頭痛や嘔吐、だるさや脱力感、集中力や判断力の低下などの症状が出るとされています。
さらに1番重度である「3度」になってしまうと、意識が薄くなったり、痙攣が起こったりすることもあるようです。
2度や3度になると医療機関を受診することが鉄則ですが、1度は症状が軽いので、その場で対処することが可能。
ここでは、いざという時のために知っておきたい応急処置の仕方を3つ紹介しますね。
風通しの良い場所や冷房の効いた室内へ移動
まず1つ目は、「直射日光を避け、風通しの良い場所や冷房の効いた室内へ移動する」ということです。
症状を緩和するためには、身体にこもった熱を逃がすことが大切。
まずは涼しい場所へ移動しましょう。
クーラーだけでなく、扇風機なども上手に使って身体を冷やしてくださいね。
太い血管を冷やす
2つ目は、「太い血管を冷やす」ということです。
身体をしっかり冷やしたい時には、血管の近くを冷やすのがポイント。
そうすることで、身体の表面だけでなく全体を効率良く冷やすことができます。
太い血管がある場所とは、首や脇の下、足の付け根などです。
十分に水分と塩分を補給
そして3つ目は、「休んだ後は十分に水分と塩分を補給する」ということです。
熱中症の原因は、先述した熱と脱水の他に、ミネラル(特に塩分)の不足も挙げられます。
水分補給と同時に、塩分を補給することも大切ですよ。
まとめ
毎年、夏になると急増する熱中症。
熱中症になると、めまいや吐き気の他に、頭痛の症状が表れることもあります。
風邪と間違ってしまいやすい「頭痛」ですが、熱中症による頭痛では、鼻水や喉の痛みなどが出ないのが特徴。
熱中症による頭痛は、熱や脱水が原因で起こっているので頭痛薬で症状を緩和することはできません。
熱中症による頭痛を疑う時には、身体を冷やして、水分を補給するようにしましょう。
また、熱中症が原因で頭が痛くなるのは、症状が少し進んだ「2度(中度)」の状態と言えます。
念のために医療機関を受診するようにしてくださいね!
なお熱中症対策の効果がある食べ物について別記事で紹介しています。
熱中症に罹りにくくするためにも、ぜひ参考にしてください。
[https://dostrece.net/food-against-heatstroke/]