肩の痛みを感じたら、病院の何科を受診すれば良い?

多くの人が悩んでいるといえるのが、肩こりや四十肩など、肩に関する痛みです。

肩の強い痛みから、頭痛なども併せて起こることも珍しくありません。

病院を受診して、痛みを緩和してもらいたい、と考える方もいらっしゃると思います。

しかしながら、病院に行くとなると、どの診療科を受診すれば良いのか、また考えられる原因などをご説明いたします。

 

肩の痛みは病院の何科を受診?

生活に支障が出るほどの肩の痛みがあったり、何かある特定の動作をした時に強く痛むなど悩んでいる方は、病院を受診することを視野に入れると思います。

ただ病院といっても、何かを受診すれば良いのか、意外と分からないこともあるでしょう。

いくつかの診療科が挙げられます。

まずは整形外科

整形外科は、人間の骨格と、骨格をつなぐ筋・じん帯・腱、そして関節、神経という、人間が動くために必要な「運動器」と呼ばれる場所全般にかかわる外科を専門に扱っている診療科です。

背骨と骨盤という人間の身体を支えている骨と、そこから伸びる四肢が治療の対象となっています。整形外科を専門としている医師が診療をしてくれます。たとえば、関節が動きづらい、痛みがあるといった場合に受診をします。

基本的にはレントゲンで骨の様子を確認し、投薬の他、電気療法やリハビリなどを中心とした治療、場合によっては手術も行います。

接骨院・鍼灸院

肩に痛みを感じたら、接骨院や鍼灸に行く方法もあります。接骨院や鍼灸は、病院よりも数が多く、身近な存在として知られています。

接骨院の場合は「柔道整復師」や鍼灸院の場合は「鍼灸師」の資格を所有している専門の方が在籍しています。それぞれ、筋肉、じん帯、腱などについてのスペシャリストが施術を行ってもらえます。

気軽に通えるのがメリットですが、注意する点としては、医師ではありませんので、限られた施術しか認められていません。薬の処方などもできませんので、病院に行くほどではない痛みであったり、施術を受けることで緩和する痛みの場合に利用することがおすすめです。

ペインクリニック

近年増加してきたのが、「痛み」を専門としているペインクリニックという病院です。日本では50年ほど前に大学病院に疼痛(痛み)専門の診療科ができたのが最初で、比較的新しい分野の診療科です。

ただ「痛い」と言っても、ひとつの原因だけとは限りません。さまざまな痛みの種類、長さ、原因が考えられます。

痛みの専門である医師が診察し、患者の痛みから、病気を探っていき、それぞれに合った治療を行います。なかなか治らない痛み、原因不明の痛みなどがある場合は、ペインクリニックねてみるのがおすすめです。

総合病院の総合診療科

痛みに限らず、診てもらいたいけれども、何科を診察すればよいのか分からない、という患者さんのために、総合病院に近年設置されているのが、総合診療科です。

病院によっては、総合診療部という名前のところもあります。患者の訴えを聞き、複数の診療科が入っている総合病院ならではのメリットを活かして、どの診療科を受診すれば良いのか、専門の医師が判断します。

肩の痛みで考えられる原因

肩が痛い、と訴える方は非常に多くいらっしゃいますが、実は肩が痛い、と一口に言っても、痛みの度合いや種類などによって、いくつかの原因が考えられます。

筋肉疲労

肩の痛みでもっとも多いと言われているのが、筋肉疲労、つまり肩こりです。

事務作業やパソコン、運転など、長い時間同じ姿勢のまま、ずっと同じ筋肉を使っていることによって、血流が悪くなってしまい固くなってしまう状態のことを指します。

四十肩・五十肩

中高年で多いのが、四十肩・五十肩です。筋肉疲労とは違い、腕を上げる際に痛みを感じます。胸を押すと痛いこともあります。

医学的には肩関節周囲炎と呼ばれる病気で、肩の関節周辺が加齢のために炎症が起こってしまうことが原因です。放置をしていると、どんどん悪化することもありますので、早めの受診が必要です。

むち打ち症

交通事故や、スポーツでぶつかったなど、首周辺に思わぬ衝撃を受けてしまった場合に起こるのがむち打ち症です。

その名の通り、むちで打たれたような前後の大きな衝撃のため、筋肉やじん帯・椎間板などにダメージを受けることから痛みが起こります。頸椎捻挫型とも呼ばれています。

内臓疾患による肩の痛み

肩こりだけでなく、頭痛やめまい、動悸、しびれなどの症状があり、まったく症状が改善しない、どんどんひどくなっているといった場合には、肩そのものではなく、実は内臓になんらかの疾患があり、そのために痛みが起こっていることが考えられます。

慢性胃炎や、メニエール病、中には、脳脊髄液減少症といった希少な疾患が隠れていることがありますので、改善しない場合には、総合診療科や内科を受診することをおすすめします。

まとめ

肩の痛みといっても、千差万別です。ただの肩こりだろうと軽く考えていたら、実際は大きな病気が潜んでいた、ということにもなりかねません。

自分の痛みの状態を良く把握し、まずは、整形外科、もしくはペインクリニックなどを受診し、さらに検査が必要と判断される場合には、他の診療科への紹介状を書いてもらうようにしましょう。

なお関連して肘にも痛みがある場合には次の記事も参考にしてみてください。

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